なぜシステムメンテナンスは深夜にやるんですか?

Q: システムメンテナンスは、なぜいつも深夜にやるんですか?

A: アクセスが少ない時間帯(深夜2〜5時)だからです。ユーザーへの影響を最小化できます。


まず、例え話で説明します

深夜メンテナンスは、道路工事と同じです。

道路工事:

  • 昼間:交通量が多い → 渋滞が起きる
  • 深夜:交通量が少ない → 渋滞が起きにくい
  • だから、深夜に工事

システムメンテナンス:

  • 昼間:アクセスが多い → 多数のユーザーに影響
  • 深夜:アクセスが少ない → 影響が最小限
  • だから、深夜にメンテナンス

なぜ深夜なのか

理由1:アクセス数が最も少ない

アクセス数の推移(一般的なWebサイト):

  • 昼間(12時〜14時):100%
  • 夕方(18時〜20時):120%(ピーク)
  • 深夜(2時〜5時):5%以下

参考データ:

  • 深夜のアクセス数は、昼間の5%以下

影響: 深夜なら、95%のユーザーは影響を受けません。


理由2:ビジネスへの影響が最小

ECサイトの場合:

  • 昼間にメンテナンス:売上損失大
  • 深夜にメンテナンス:売上損失小

参考データ:

  • 昼間1時間停止:売上損失10万円
  • 深夜1時間停止:売上損失5,000円

20倍の差があります。


理由3:問題が起きても対処しやすい

メンテナンス中にトラブルが起きた場合:

  • 昼間:多数のユーザーが困る
  • 深夜:少数のユーザーのみ

復旧時間: 深夜なら、数時間かけて慎重に復旧できます。


メンテナンスの時間帯

推奨時間帯:深夜2時〜5時

理由:

  • 最もアクセスが少ない
  • 朝までに復旧できる

避けるべき時間帯

❌ 昼間(12時〜14時):

  • アクセスが多い
  • ビジネスへの影響大

❌ 夕方(18時〜20時):

  • 最もアクセスが多い(ピーク)
  • 絶対に避ける

❌ 月末・月初:

  • 請求処理などで忙しい
  • トラブルのリスク大

メンテナンスの種類

1. 定期メンテナンス

内容:

  • サーバーの再起動
  • ソフトウェアの更新
  • データベースの最適化

頻度: 月1回

所要時間: 1時間〜3時間


2. 緊急メンテナンス

内容:

  • セキュリティパッチの適用
  • 脆弱性の修正
  • サーバー障害の復旧

頻度: 不定期

所要時間: 30分〜数時間


3. 大規模メンテナンス

内容:

  • サーバーの移行
  • システムの大幅アップデート
  • ハードウェアの交換

頻度: 年1回〜数年に1回

所要時間: 数時間〜1日


メンテナンスの通知

ユーザーへの事前通知

通知内容:

  1. メンテナンスの日時
  2. 所要時間
  3. 影響範囲(サイト停止、一部機能停止など)

通知方法:

  • サイトのお知らせ
  • メール
  • SNS

通知のタイミング:

  • 1週間前
  • 前日
  • 当日

メンテナンス中の表示

メンテナンスページを表示:

ただいまメンテナンス中です

メンテナンス時間:
2025年10月5日 午前2:00〜午前5:00

ご不便をおかけして申し訳ございません

深夜作業の負担

エンジニアの負担

深夜作業の問題:

  • 生活リズムが崩れる
  • 健康への影響
  • 家族との時間が減る

対策:

  1. ローテーション制(複数人で分担)
  2. 振替休日を取得
  3. 深夜手当を支給

自動化で負担を減らす

自動化できること:

  • サーバーの再起動
  • バックアップの実行
  • ソフトウェアの更新

メリット:

  • 人間が深夜作業をしなくて済む
  • ミスが減る

昼間にメンテナンスをする場合

昼間でもOKなケース

条件:

  • アクセスが少ないサイト
  • 社内システム(外部公開していない)
  • 影響が限定的

例:

  • 社内の共有フォルダ
  • 社内のグループウェア
  • 業務時間外のシステム

昼間メンテナンスの注意点

事前通知: 最低1週間前に通知。

メンテナンス時間: できるだけ短く(30分以内)。

影響範囲: 明確に伝える。


メンテナンスなしで運用できるか

できません。

理由:

  1. セキュリティパッチの適用が必要
  2. ソフトウェアの更新が必要
  3. サーバーの再起動が必要(メモリリーク対策)

メンテナンスなしの場合:

  • セキュリティリスクが増大
  • 故障リスクが増大
  • いずれサーバーが停止

良い例・悪い例

❌ 悪い例

メンテナンスを昼間に実施
事前通知なし
→ ユーザーが困る
→ クレームが殺到
→ 信頼を失う

✅ 良い例

メンテナンスを深夜2時に実施
1週間前に通知
メンテナンスページを表示
→ ユーザーへの影響が最小限
→ クレームなし

まとめ

結論:アクセスが少ない時間帯(深夜2〜5時)だから、深夜にメンテナンスします。

深夜にメンテナンスする理由:

  1. アクセス数が最も少ない(昼間の5%以下)
  2. ビジネスへの影響が最小
  3. 問題が起きても対処しやすい

推奨時間帯: 深夜2時〜5時

ユーザーへの配慮:

  1. 1週間前に通知
  2. メンテナンスページを表示
  3. 所要時間を明記

最初の一歩: サイトのメンテナンススケジュールを確認しましょう。次回のメンテナンスは、深夜2時〜5時に設定して、1週間前にユーザーに通知してください。


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