ホームページの表示を速くする方法はありますか?

Q: ホームページの表示を速くする方法はありますか?
A: 画像圧縮・キャッシュ・CDN利用の3つで、表示速度が2倍〜3倍になります。コンバージョン率が7%向上します。
まず、例え話で説明します
Webサイトの高速化は、ファストフード店のオペレーション改善と同じです。
遅い店:
- 注文を受けてから調理開始
- 1つ1つ丁寧に作る
- 待ち時間10分
速い店:
- よく売れる商品は事前に準備(キャッシュ)
- 小さく切って調理時間短縮(画像圧縮)
- 複数店舗で分担(CDN)
- 待ち時間2分
Webサイトも同じ:高速化すれば、ユーザーの待ち時間が減ります。
なぜ高速化が重要なのか
理由1:ユーザーが離脱する
参考データ:
- 表示に3秒以上かかると、53%のユーザーが離脱
- 表示に1秒遅れると、コンバージョン率が7%低下
例:
- 現在のコンバージョン率:10%
- 1秒速くすると:10.7%(7%向上)
- 売上が7%増える
理由2:SEO順位が上がる
Googleの評価:
- 表示速度が速いサイト:評価が高い
- 表示速度が遅いサイト:評価が低い
参考データ:
- 表示速度1秒改善で、検索順位が1位〜5位上がる可能性
理由3:モバイルユーザーが増えている
参考データ:
- モバイルからのアクセス:全体の60%以上
- モバイル回線:Wi-Fiより遅い
モバイルユーザーは、特に表示速度に敏感です。
表示速度を測定する
ツール1:PageSpeed Insights(Google)
URL: https://pagespeed.web.dev/
手順:
- URLを入力
- 「分析」をクリック
- スコアを確認(0〜100点)
目標:
- 90点以上:優秀
- 50点〜89点:改善の余地あり
- 50点未満:遅い、改善必須
所要時間: 3分 難易度: 簡単
ツール2:GTmetrix
URL: https://gtmetrix.com/
手順:
- URLを入力
- 「Analyze」をクリック
- 表示速度を確認
見るべき指標:
- Fully Loaded Time(完全に表示されるまでの時間)
- Total Page Size(ページのサイズ)
所要時間: 3分 難易度: 簡単
高速化の方法
方法1:画像を圧縮(最も効果大)
やること: 画像のファイルサイズを小さくする。
効果:
- ページサイズが50%〜70%削減
- 表示速度が2倍〜3倍向上
手順:
- プラグイン「Imagify」または「EWWW Image Optimizer」をインストール
- 既存の画像を一括圧縮
- 新規アップロード時に自動圧縮
所要時間: 30分(初回のみ) 難易度: 簡単
方法2:キャッシュを有効化
キャッシュとは: 一度表示したページを保存して、次回は保存したものを表示する仕組み。
効果:
- サーバーの負荷が減る
- 表示速度が2倍〜5倍向上
手順:
- プラグイン「WP Super Cache」または「W3 Total Cache」をインストール
- 有効化
- デフォルト設定でOK
所要時間: 10分 難易度: 簡単
方法3:CDNを導入
CDNとは: Content Delivery Network。世界中のサーバーにコンテンツをコピーして、近いサーバーから配信する仕組み。
効果:
- 表示速度が1.5倍〜2倍向上
- サーバーの負荷が減る
おすすめ:Cloudflare(無料プランあり)
手順:
- Cloudflareにアカウント作成
- ドメインを登録
- ネームサーバーをCloudflareに変更
所要時間: 1時間(初回のみ) 難易度: 普通
方法4:不要なプラグインを削除
やること: 使っていないプラグインを削除。
理由:
- プラグインが多いと、表示速度が遅くなる
- 1つのプラグインで0.1秒〜0.5秒遅くなることも
手順:
- 「プラグイン」→「インストール済みプラグイン」
- 使っていないプラグインを削除
所要時間: 5分 難易度: 簡単
方法5:レンタルサーバーをアップグレード
やること: より高速なプランに変更。
効果:
- 表示速度が1.5倍〜2倍向上
- アクセス数が増えても安定
おすすめ:
- エックスサーバーのスタンダードプラン → プレミアムプラン
- または、VPSに移行
料金:
- 月1,000円 → 月2,000円〜
所要時間: 1時間(移行作業) 難易度: 普通
高速化のチェックリスト
必須(すぐやる)
□ 画像を圧縮(Imagify)
□ キャッシュを有効化(WP Super Cache)
□ 不要なプラグインを削除
効果: 表示速度が2倍〜3倍
推奨(できればやる)
□ CDNを導入(Cloudflare)
□ レンタルサーバーをアップグレード
効果: 表示速度がさらに1.5倍〜2倍
高速化の効果
ビフォーアフター(実例)
高速化前:
- 表示速度:5秒
- PageSpeed Insightsスコア:45点
- 直帰率:70%
- コンバージョン率:3%
高速化後:
- 表示速度:2秒(2.5倍速く)
- PageSpeed Insightsスコア:90点
- 直帰率:50%(20%改善)
- コンバージョン率:4.5%(50%向上)
売上への影響:
- 月間売上:100万円 → 150万円(50万円増)
やってはいけないこと
❌ 禁止事項1:画像をそのままアップロード
問題:
- スマホで撮った写真:5MB〜10MB
- Webに必要なサイズ:100KB〜300KB
圧縮せずにアップロードすると、表示が遅くなります。
❌ 禁止事項2:プラグインを大量にインストール
問題:
- 20個以上のプラグイン:遅い
- 必要最小限にする
❌ 禁止事項3:キャッシュを無効化
問題:
- キャッシュを無効にすると、表示が遅くなる
- 必ず有効にする
良い例・悪い例
❌ 悪い例
画像を圧縮しない(5MB)
プラグインを30個インストール
キャッシュなし
→ 表示速度:8秒
→ ユーザーが離脱
→ 売上減少
✅ 良い例
画像を圧縮(300KB)
プラグインを10個に厳選
キャッシュ有効化
CDN導入
→ 表示速度:2秒
→ ユーザーが満足
→ コンバージョン率7%向上
→ 売上増加
まとめ
結論:画像圧縮・キャッシュ・CDN利用の3つで、表示速度が2倍〜3倍になります。コンバージョン率が7%向上します。
必須の3つ:
- 画像を圧縮(Imagify)
- キャッシュを有効化(WP Super Cache)
- 不要なプラグインを削除
推奨:
- CDNを導入(Cloudflare)
- レンタルサーバーをアップグレード
効果:
- 表示速度が2倍〜3倍
- コンバージョン率が7%向上
- SEO順位が上がる
最初の一歩: まずは今日、PageSpeed Insightsでサイトの表示速度を測定しましょう。スコアが50点未満なら、すぐに画像圧縮プラグイン(Imagify)をインストールしてください。これだけで、表示速度が2倍になります。
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